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バージョン: 20 R7 BETA

Function

4D.Function オブジェクトにはコードが格納されています。 このコードは () 演算子を使用して、または apply()call() 関数を使用して呼び出すことができます。 4D では 3種類の Function オブジェクトが利用できます:

  • ネイティブ関数 (collection.sort()file.copyTo() などの 4Dクラスにビルトインされた関数)。
  • ユーザー関数 (ユーザークラス において Function キーワードを使って作成されたもの)。
  • フォーミュラ関数 (4Dフォーミュラを実行するもの)。

フォーミュラオブジェクト

The Formula and Formula from string commands allow you to create 4D.Function objects to execute any 4D expression or code expressed as text.

Formulaオブジェクトは、オブジェクトプロパティに格納することができます。

 var $f : 4D.Function
$f:=New object
$f.message:=Formula(ALERT("Hello world"))

このようなプロパティは "オブジェクト関数"、つまり親オブジェクトに紐づいた関数です。 オブジェクトプロパティに保存されている関数を実行するには、プロパティ名のあとに () をつけます:

 $f.message() // "Hello world" を表示します

大カッコを使用したシンタックスもサポートされます:

 $f["message"]() // "Hello world" と表示します

たとえ引数を受け取らなかったとしても (後述参照)、オブジェクト関数を実行するためにはカッコ ( ) をつけて呼び出す必要があるという点に注意してください。 オブジェクトプロパティのみを呼び出した場合、フォーミュラへの新しい参照が返されます (そしてフォーミュラは実行はされません):

 $o:=$f.message // $o にはフォーミュラオブジェクトが返されます

apply() および call() 関数を使って関数を実行することもできます:

 $f.message.apply() // "Hello world!" を表示します

引数の受け渡し

フォーミュラには、順番引数シンタックス $1, $2...$n を使用して引数を渡すことができます。 たとえば:

 var $f : Object
$f:=New object
$f.message:=Formula(ALERT("Hello "+$1))
$f.message("John") // "Hello John" を表示します

あるいは、.call() 関数を使用して:

 var $f : Object
$f:=Formula($1+" "+$2)
$text:=$f.call(Null;"Hello";"World") // "Hello World" を返します
$text:=$f.call(Null;"Welcome to";String(Year of(Current date))) // "Welcome to 2019" (例) を返します

単一メソッド用の引数

利便性のために、フォーミュラが単一のプロジェクトメソッドから作成された場合には、引数はフォーミュラオブジェクトの初期化では省略することができます。 省略された引数は、フォーミュラを呼び出す時に一緒に渡すことができます。 例:

 var $f : 4D.Function

$f:=Formula(myMethod)
// ここで Formula(myMethod($1;$2) と書く必要はありません
$text:=$f.call(Null;"Hello";"World") // "Hello World" を返します
$text:=$f.call() // "How are you?" を返します

// myMethod
#DECLARE ($param1 : Text; $param2 : Text)->$return : Text
If(Count parameters=2)
$return:=$param1+" "+$param2
Else
$return:="How are you?"
End if

引数はメソッド内において、呼び出し時に指定した順で受け取られます。

概要

.apply() : any
.apply( thisObj : Object { ; formulaParams : Collection } ) : any

対象の Formula オブジェクトを実行し、その結果の値を返します
.call() : any
.call( thisObj : Object { ; ...params : any } ) : any

対象の Formula オブジェクトを実行し、その結果の値を返します
.source : Text
対象フォーミュラのテキスト型のソース式

.apply()

履歴
リリース内容
17 R3追加

.apply() : any
.apply( thisObj : Object { ; formulaParams : Collection } ) : any

引数説明
thisObjオブジェクト->フォーミュラ内で This コマンドによって返されるオブジェクト
formulaParamsコレクション->フォーミュラが実行される際に $1...$n として渡される値のコレクション
戻り値any<-フォーミュラの実行結果

説明

.apply() 関数は、対象の Formula オブジェクトを実行し、その結果の値を返します。 Formula あるいは Formula from string コマンドで作成されたフォーミュラが使用可能です。

thisObj には、フォーミュラ内で This として使用されるオブジェクトへの参照を渡すことができます。

任意の formulaParams 引数を渡すことで、フォーミュラ内で $1...$n の引数として使用されるコレクションを渡すこともできます。

.apply().call() と似ていますが、引数をコレクションとして渡す点が異なります。 これは計算された結果を渡すのに便利です。

例題 1

 var $f : 4D.Function
$f:=Formula($1+$2+$3)

$c:=New collection(10;20;30)
$result:=$f.apply(Null;$c) // 60 を返します

例題 2

 var $calc : 4D.Function
var $feta; $robot : Object
$robot:=New object("name";"Robot";"price";543;"quantity";2)
$feta:=New object("name";"Feta";"price";12.5;"quantity";5)

$calc:=Formula(This.total:=This.price*This.quantity)

$calc.apply($feta) // $feta={name:Feta,price:12.5,quantity:5,total:62.5}
$calc.apply($robot) // $robot={name:Robot,price:543,quantity:2,total:1086}

.call()

履歴
リリース内容
17 R3追加

.call() : any
.call( thisObj : Object { ; ...params : any } ) : any

引数説明
thisObjオブジェクト->フォーミュラ内で This コマンドによって返されるオブジェクト
paramsany->フォーミュラが実行される際に $1...$n として渡される値
戻り値any<-フォーミュラの実行結果

説明

.call() 関数は、対象の Formula オブジェクトを実行し、その結果の値を返します。 Formula あるいは Formula from string コマンドで作成されたフォーミュラが使用可能です。

thisObj には、フォーミュラ内で This として使用されるオブジェクトへの参照を渡すことができます。

任意の params 引数を渡すことで、フォーミュラ内で $1...$n の引数として使用される値を渡すこともできます。

.call().apply() と似ていますが、引数を直接渡す点が異なります。

例題 1

 var $f : 4D.Function
$f:=Formula(Uppercase($1))
$result:=$f.call(Null;"hello") // "HELLO" を返します

例題 2

 $o:=New object("value";50)
$f:=Formula(This.value*2)
$result:=$f.call($o) // 100 を返します

.source

履歴
リリース内容
18 R2追加

.source : Text

説明

.source プロパティは、対象フォーミュラのテキスト型のソース式を格納します。

このプロパティは 読み取り専用 です。

例題

 var $of : 4D.Function
var $tf : Text
$of:=Formula(String(Current time;HH MM AM PM))
$tf:=$of.source //"String(Current time;HH MM AM PM)"