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バージョン: 20 R7 BETA

OB SET

OB SET ( object ; property ; value {; property2 ; value2 ; ... ; propertyN ; valueN} )

引数説明
objectObject, Object構造化されたオブジェクト
propertyText設定したいプロパティの名前
valueExpressionプロパティの新しい値

説明

OB SETコマンドは、 object 引数で指定したランゲージオブジェクトの中に、一つ以上の プロパティ/ のペアを作成もしくは変更します。で指定するオブジェクトは、 C_OBJECT コマンドを使用して作成されている、あるいはオブジェクトフィールドが選択されている必要があります。

property 引数には、作成または修正したいプロパティのラベル(名前)を渡して下さい。object 内に指定されたプロパティが存在する場合、その値は指定した値で上書きされます。プロパティが存在しない場合、新たにプロパティが作成されます。

property 引数では、大文字と小文字は区別されることに注意して下さい。

value 引数には、プロパティに設定したい値を渡して下さい。渡せる値としては複数の型がサポートされています。渡す際には以下のことに注意して下さい:

  • ポインターを渡した場合、それはそのままの形で保存されます。値を解決するためには JSON Stringify コマンドを使用します。
  • 日付を渡した場合、カレントのデータベース日付設定によって日付型あるいはISOフォーマットのテキストとして保存されます。詳細な情報については、互換性ページ内の"オブジェクトではISO日付フォーマットの代わりに日付型を使用する"オプションを参照してください。
  • 時間を渡した場合、object 内に秒数(実数)として保存されます。
  • ランゲージオブジェクトまたはコレクションを渡した場合、コマンドはオブジェクトの参照を使用し、実際にコピーを作成するわけではありません。このため、オブジェクトまたはコレクションを編集した場合、同参照の使用先すべてに影響します。
  • 4D v16 R4 以降、サポートされているすべてのピクチャーを渡すことができます (サポートされるネイティブフォーマット 参照)。

例題 1

オブジェクトを作成し、テキスト型のプロパティを追加する場合を考えます:

 var $Object : Object
 OB SET($Object ;"FirstName";"John";"LastName";"Smith")
  // $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}

例題 2

オブジェクトを作成し、ブール型のプロパティを追加する場合を考えます:

 var $Object : Object
 OB SET($Object ;"LastName";"smith";"age";42;"client";True)
  // $Object = {"LastName":"smith","age":42,"client":true}

例題 3

プロパティを修正する場合:

  // $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}
 OB SET($Object ;"FirstName";"Paul")
  // $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith"}

例題 4

プロパティを追加する場合:

  // $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}
 OB SET($Object ;"department";"Accounting")
  // $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith","department":"Accounting"}

例題 5

プロパティの名前を変更する場合:

 var $Object : Object
 OB SET($Object ;"LastName";"James";"age";35)
  // $Object = {"LastName":"James","age":35}
 OB SET($Object ;"FirstName";OB Get($Object ;"LastName"))
  // $Object = {"FirstName":""James","nom":"James","age":35}
 OB REMOVE($Object ;"LastName")
  // $Object = {"FirstName":""James","age":35}

例題 6

ポインターを使用する場合:

  // $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith"}
 var $LastName : Text
 OB SET($Object ;"LastName";->$LastName)
  // $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"->$LastName"}
 $JsonString:=JSON Stringify($Object)
  // $JsonString="{"FirstName":"Paul","LastName":""}
 $LastName:="Wesson"
 $JsonString:=JSON Stringify($Object)
  // $JsonString="{"FirstName":"Paul","LastName":"Wesson"}

例題 7

オブジェクトを使用する場合:

 var $ref_smith : Object
 OB SET($ref_smith ;"name";"Smith")
 var $ref_emp : Object
 OB SET($ref_emp ;"employee";$ref_smith)
 $Json_string :=JSON Stringify($ref_emp)
  // $ref_emp = {"employee":{"name":"Smith"}} (object)
  // $Json_string = "{"employee":{"name":"Smith"}}" (string)

値をプログラム実行中に変えることもできます:

 OB SET($ref_smith ;"name";"Smyth")
  // $ref_smith = {"employee":{"name":"Smyth"}}
 $string:=JSON Stringify($ref_emp)
  // $string = "{"employee":{"name":"Smyth"}}"

例題 8

[Rect]Desc フィールドがオブジェクトフィールドとして定義されているとき、以下のように記述することができます:

 CREATE RECORD([Rect])
 [Rect]Name:="Blue square"
 OB SET([Rect]Desc;"x";"50";"y";"50";"color";"blue")
 SAVE RECORD([Rect])

例題 9

4D日付を、タイムゾーン情報を含まない文字列に変換してJSONにデータを書き出したい場合を考えます。変換が起きるのは日付がオブジェクトに保存されたときなので、 OB SETコマンドが呼び出される前に SET DATABASE PARAMETERコマンドを使用する必要があることに注意して下さい:

 var $o : Object
 $vDateSetting:=Get database parameter(Dates inside objects) //カレントの設定を保存
 SET DATABASE PARAMETER(Dates inside objects;String type without time zone)
 OB SET($o ;"myDate";Current date) // JSON への変換
 $json:=JSON Stringify($o)
 SET DATABASE PARAMETER(Dates inside objects;$vDateSetting)

例題 10

4D Write Proエリアを含むフォームメソッド内に、以下のように書く事ができます:

 If(Form event code=On Validate) //v17 以前ではForm event を使用すること
    OB SET([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Last edition by";Current user)
    OB SET([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Category";"Memo")
 End if

ドキュメントのカスタム属性を読み出す事もできます:

 vAttrib:=OB Get([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Last edition by")

例題 11

コレクションをプロパティ値に設定する場合:

 var $person : Object
 var $myCol : Collection
 
 $person:=OB New
 $myCol:=New collection("Mike";25;"Denis";12;"Henry";4;True)
 OB SET($person;"Name";"Jones";"Children";$myCol)

例題 12

オブジェクトフィールドにピクチャーを保存する場合:

 var $vPict : Picture
 READ PICTURE FILE("photo.jpg";$vPict)
 If(OK=1)
    OB SET([Emp]Children;"photo";$vPict)
 End if

参照

OB Get
OB REMOVE
OB SET ARRAY
OB SET NULL

プロパティ

コマンド番号1220
スレッドセーフである