OB SET
OB SET ( object ; property ; value {; property2 ; value2 ; ... ; propertyN ; valueN} )
引数 | 型 | 説明 | |
---|---|---|---|
object | Object, Object | → | 構造化されたオブジェクト |
property | Text | → | 設定したいプロパティの名前 |
value | Expression | → | プロパティの新しい値 |
説明
OB SETコマンドは、 object 引数で指定したランゲージオブジェクトの中に、一つ以上の プロパティ/値 のペアを作成もしくは変更します。で指定するオブジェクトは、 C_OBJECT コマンドを使用して作成されている、あるいはオブジェクトフィールドが選択されている必要があります。
property 引数には、作成または修正したいプロパティのラベル(名前)を渡して下さい。object 内に指定されたプロパティが存在する場合、その値は指定した値で上書きされます。プロパティが存在しない場合、新たにプロパティが作成されます。
property 引数では、大文字と小文字は区別されることに注意して下さい。
value 引数には、プロパティに設定したい値を渡して下さい。渡せる値としては複数の型がサポートされています。渡す際には以下のことに注意して下さい:
- ポインターを渡した場合、それはそのままの形で保存されます。値を解決するためには JSON Stringify コマンドを使用します。
- 日付を渡した場合、カレントのデータベース日付設定によって日付型あるいはISOフォーマットのテキストとして保存されます。詳細な情報については、互換性ページ内の"オブジェクトではISO日付フォーマットの代わりに日付型を使用する"オプションを参照してください。
- 時間を渡した場合、object 内に秒数(実数)として保存されます。
- ランゲージオブジェクトまたはコレクションを渡した場合、コマンドはオブジェクトの参照を使用し、実際にコピーを作成するわけではありません。このため、オブジェクトまたはコレクションを編集した場合、同参照の使用先すべてに影響します。
- 4D v16 R4 以降、サポートされているすべてのピクチャーを渡すことができます (サポートされるネイティブフォーマット 参照)。
例題 1
オブジェクトを作成し、テキスト型のプロパティを追加する場合を考えます:
var $Object : Object
OB SET($Object ;"FirstName";"John";"LastName";"Smith")
// $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}
例題 2
オブジェクトを作成し、ブール型のプロパティを追加する場合を考えます:
var $Object : Object
OB SET($Object ;"LastName";"smith";"age";42;"client";True)
// $Object = {"LastName":"smith","age":42,"client":true}
例題 3
プロパティを修正する場合:
// $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}
OB SET($Object ;"FirstName";"Paul")
// $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith"}
例題 4
プロパティを追加する場合:
// $Object = {"FirstName":"John","LastName":"Smith"}
OB SET($Object ;"department";"Accounting")
// $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith","department":"Accounting"}
例題 5
プロパティの名前を変更する場合:
var $Object : Object
OB SET($Object ;"LastName";"James";"age";35)
// $Object = {"LastName":"James","age":35}
OB SET($Object ;"FirstName";OB Get($Object ;"LastName"))
// $Object = {"FirstName":""James","nom":"James","age":35}
OB REMOVE($Object ;"LastName")
// $Object = {"FirstName":""James","age":35}
例題 6
ポインターを使用する場合:
// $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"Smith"}
var $LastName : Text
OB SET($Object ;"LastName";->$LastName)
// $Object = {"FirstName":"Paul","LastName":"->$LastName"}
$JsonString:=JSON Stringify($Object)
// $JsonString="{"FirstName":"Paul","LastName":""}
$LastName:="Wesson"
$JsonString:=JSON Stringify($Object)
// $JsonString="{"FirstName":"Paul","LastName":"Wesson"}
例題 7
オブジェクトを使用する場合:
var $ref_smith : Object
OB SET($ref_smith ;"name";"Smith")
var $ref_emp : Object
OB SET($ref_emp ;"employee";$ref_smith)
$Json_string :=JSON Stringify($ref_emp)
// $ref_emp = {"employee":{"name":"Smith"}} (object)
// $Json_string = "{"employee":{"name":"Smith"}}" (string)
値をプログラム実行中に変えることもできます:
OB SET($ref_smith ;"name";"Smyth")
// $ref_smith = {"employee":{"name":"Smyth"}}
$string:=JSON Stringify($ref_emp)
// $string = "{"employee":{"name":"Smyth"}}"
例題 8
[Rect]Desc フィールドがオブジェクトフィールドとして定義されているとき、以下のように記述することができます:
CREATE RECORD([Rect])
[Rect]Name:="Blue square"
OB SET([Rect]Desc;"x";"50";"y";"50";"color";"blue")
SAVE RECORD([Rect])
例題 9
4D日付を、タイムゾーン情報を含まない文字列に変換してJSONにデータを書き出したい場合を考えます。変換が起きるのは日付がオブジェクトに保存されたときなので、 OB SETコマンドが呼び出される前に SET DATABASE PARAMETERコマンドを使用する必要があることに注意して下さい:
var $o : Object
$vDateSetting:=Get database parameter(Dates inside objects) //カレントの設定を保存
SET DATABASE PARAMETER(Dates inside objects;String type without time zone)
OB SET($o ;"myDate";Current date) // JSON への変換
$json:=JSON Stringify($o)
SET DATABASE PARAMETER(Dates inside objects;$vDateSetting)
例題 10
4D Write Proエリアを含むフォームメソッド内に、以下のように書く事ができます:
If(Form event code=On Validate) //v17 以前ではForm event を使用すること
OB SET([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Last edition by";Current user)
OB SET([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Category";"Memo")
End if
ドキュメントのカスタム属性を読み出す事もできます:
vAttrib:=OB Get([MyDocuments]My4DWP;"myatt_Last edition by")
例題 11
コレクションをプロパティ値に設定する場合:
var $person : Object
var $myCol : Collection
$person:=OB New
$myCol:=New collection("Mike";25;"Denis";12;"Henry";4;True)
OB SET($person;"Name";"Jones";"Children";$myCol)
例題 12
オブジェクトフィールドにピクチャーを保存する場合:
var $vPict : Picture
READ PICTURE FILE("photo.jpg";$vPict)
If(OK=1)
OB SET([Emp]Children;"photo";$vPict)
End if
参照
OB Get
OB REMOVE
OB SET ARRAY
OB SET NULL
プロパティ
コマンド番号 | 1220 |
スレッドセーフである | ✓ |