ORDER BY ATTRIBUTE
ORDER BY ATTRIBUTE ( {aTable ;} objectField ; attributePath ; > or < {; objectField2 ; attributePath2 ; > or <2 ; ... ; objectFieldN ; attributePathN ; > or <N} {; *} )
引数 | 型 | 説明 | |
---|---|---|---|
aTable | Table | → | セレクションをソートするテーブル (省略時はデフォルトテーブル) |
objectField | Object | → | ソートの基準とする属性を含むオブジェクトフィールド |
attributePath | Text | → | ソートの基準とする属性の名前またはパス |
> or < | 演算子 | → | ソート方向: >: 昇順, または <: 降順 |
* | 演算子 | → | ソート継続フラグ |
説明
ORDER BY ATTRIBUTE コマンドは、カレントプロセスにおいて aTable のカレントレコードセレクションを objectField の attributePath を基準にソートします。ソートが終了すると、セレクションの先頭レコードがカレントレコードとなります。
注: オブジェクトフィールドについての詳細な情報は、デザインリファレンス マニュアルの を参照して下さい。
aTable を省略した場合、コマンドはデフォルトテーブルに適用されます (デフォルトテーブルが事前に設定されていれば)。デフォルトテーブルが設定されていない場合、4Dは引数として渡された最初のフィールドのテーブルを使用します。
objectField には、ソートの基準としたい属性のオブジェクトフィールドを渡します。そのオブジェクトフィールドが aTable で指定したテーブルに自動または手動でリレートしている1テーブルに属する場合、objectField には他のテーブルに属するフィールドを指定することもできます。この場合、ソートは常にシーケンシャルに行われます。
attributePath にはソートの基準に使用したい属性の名前またはパスを渡します (例: "children.girls.age")。
注:
- ソートができるのは、スカラー値(数値、テキスト、ブール、日付)を格納する属性のみです。ほかのタイプの値 (オブジェクト、ピクチャーなど) は null値と同じに並べ替えられます。
- attributePath に配列の一要素を指定することはできません (エラーが生成されます)
- 属性名は大文字と小文字が区別されるという点に注して下さい。つまり同じレコード内にて"MyAtt" と "myAtt" という、異なる属性名を持つことができるということです。
- "." や "[ ]" といった特殊文字を含む属性名を使用することはできません。文字列での並べ替えの際にトークンとして不正に評価されてしまうからです。詳細な情報については、オブジェクトプロパティ識別子の段落を参照してください。
ソート基準として指定したフィールド属性に格納されている値が複数のデータ型 (数値、文字列、ブール等) に渡る場合、これらは型、次に値の順にグループされます。
いくつかのレコードについて最初のフィールド属性が null値の場合 (つまり、属性値が null、あるいはフィールドにおいて attributePath が存在しない場合):
- ソート方向が 昇順 (>) の場合、null 値のレコードはセレクションの先頭にソートされます。
- ソート方向が 降順 (<) の場合には、null 値のレコードはセレクションの終わりにソートされます。
セレクションのソートは一つ以上のレベルで行うことができます。各ソートレベルについて、aField、attributePath、 そして > or < を指定します。ソート方向に ">" 記号をしてすると昇順ソートになります。"<" 記号は降順ソートを表します。ソート方向を指定しなかった場合には、デフォルトで昇順ソートが行われます。
ソートフィールドを一つだけ指定して単一レベルのソートを行った場合、そのフィールドがインデックスされていれば、これがソートに利用されます。フィールドがインデックスされていない場合や、複数レベルのソートを行う場合には、ソートはシーケンシャルに行われます。
複数のフィールドを指定して複数レベルのソートを行う場合、* ソート継続フラグを指定することで ORDER BY ATTRIBUTE を必要なだけ呼び出して連結することができます。ソート継続フラグを付けない ORDER BY ATTRIBUTE の呼び出しによって連結の終端が明示され、ソート処理が開始します。この機能はカスタマイズされたユーザーインターフェースにおいて複数レベルのソートを扱うのに便利です。ORDER BY ATTRIBUTE は ORDER BY と組み合わせて呼び出すことができます。
注: このシンタックスを使用した場合には、ORDER BY ATTRIBUTE の呼び出し毎に一つのソートレベルのみ指定することができます。
ソートの定義方法に関係なく、実際のソート処理に時間がかかる場合は、4Dは自動的にサーモメータで進捗状況のメッセージを表示します。[#cmd id="181"/] コマンドと MESSAGES OFF コマンドを使用して、このメッセージを表示または非表示にすることができます。進捗サーモメータが表示された場合、ユーザーは中止ボタンをクリックしてソートを中止することができます。ソートが正常に終了すると、システム変数OKには1がセットされ、それ以外の場合には0がセットされます。
例題
カレントセレクションを年齢 (age; 降順 )、次に名前 (name; 昇順) でソートします。元の順番は次の通りです:
// [Customer]OB_Info の中身を部分的に出力
{"LastName":"Giorgio","age":33,"client":true},
{"LastName":"Sarah","age":42,"client":true},
{"LastName":"Mikken","age":"Forty-six","client":true},
{"LastName":"Wesson","age":44,"client":true},
{"LastName":"Johnson","age":44,"client":false},
{"LastName":"Hamp","age":"Sixty","client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":33,"client":true},
{"LastName":"Martin","client":true],
{"LastName":"Evan","age":36,"client":true},
{"LastName":"Collins","age":33,"client":true,"Sex":"female"},
{"LastName":"Garbando","age":60,"client":false,"Sex":"male"},
{"LastName":"Smeldorf","age":54,"client":true},
{"LastName":"Smith","age":42,"client":true},
{"LastName":"Jones","age":52,"client":true},
{"LastName":"Kerrey","age":44,"client":true},
{"LastName":"Gordini","client":true},
{"LastName":"Delaferme","age":54,"client":true},
{"LastName":"Belami","age":"Forty-six","client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":22,"client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":70,"client":true}
次のコードを実行すると:
ORDER BY ATTRIBUTE([Customer];[Customer]OB_Info;"age";<;[Customer]OB_Info;"LastName";>)
レコードは次の順番にソートされます:
{"LastName":"Smeldorf","age":70,"client":true}
{"LastName":"Garbando","age":60,"client":false,"Sex":"male"},
{"LastName":"Delaferme","age":54,"client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":54,"client":true},
{"LastName":"Jones","age":52,"client":true},
{"LastName":"Johnson","age":44,"client":false},
{"LastName":"Kerrey","age":44,"client":true},
{"LastName":"Wesson","age":44,"client":true},
{"LastName":"Sarah","age":42,"client":true},
{"LastName":"Smith","age":42,"client":true},
{"LastName":"Evan","age":36,"client":true},
{"LastName":"Collins","age":33,"client":true,"Sex":"female"},
{"LastName":"Giorgio","age":33,"client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":33,"client":true},
{"LastName":"Smeldorf","age":22,"client":true},
{"LastName":"Hamp","age":"Sixty","client":true}, // age に文字列が使用されているため
{"LastName":"Belami","age":"Forty-six","client":true}, // 異なる括りでソートされます
{"LastName":"Mikken","age":"Forty-six","client":true}
{"LastName":"Gordini","client":true}, // age が null値 (存在しない) のため
{"LastName":"Martin","client":true} // 終わりにソートされます
参照
プロパティ
コマンド番号 | 1407 |
スレッドセーフである | ✓ |